体の左側を下にして横になると体に良い?
具合の悪い人を横に寝させるとき、仰向けやうつ伏せではなく横を向かせて寝かせます。それを「回復体位」と呼ぶのですが、どちらを下にしたら良いかは意識したことがありませんでした。もちろん、救急の時と日常では目的や優先順が違うので当然です。それでも、薬物中毒などの場合には体内への吸収を遅らせるために、体の左側を下にした回復体位によって腸への薬物流出を防ぐとされています。
そして、どうやら体の左側を下にして寝たほうが体には良いことが多いと言われているようです。アメリカの科学誌に発表された内容を参考に、どういった良いことがあるのかを8つにまとめてご紹介いします。
ちなみに、僕は昼寝の時には体を左に向けて寝るようにしてから、起きたときに変な気分になることが殆どなくなりました。
Contents
◇リンパの流れに良い
人間の体を流れるリンパ菅の分布は左側が優位だとされています。
リンパ節には毒素や老廃物をろ過する働きがあります。
体の左側を下にして寝ることでリンパ系の機能が促進され、リンパ節などを介して毒素や老廃物・病原体などを処理しやすくなるとされています。
◇血液の流れに良い
体の右側を流れる大動脈に圧力がかかりにくくなります。それによって、血液の循環がスムーズに行われます。
◇心臓の負担が軽減する
ほとんどの人の心臓は体の左側にあります。
左側が下になることで、心臓に向かってリンパ液が流れやすくなります。それによって、心臓のケアがされます。心臓の出入りする血行も良くなり心臓への負担が軽減され心臓の働きの効率も良くなるといわれています。
左側を下にして寝ることで、心臓も少しは休息できているともいえるようです。
◇消化機能の機能促進
刺激の強い料理を食べた後は胸焼けがしたり、消化不良を起こしやすかったりします。食べてすぐに寝ると余計に胸焼けや消化不良の原因になります。
ところが、左向きに寝るとそれらの症状を抑えると言われています。
胃の形状の影響で、右向きに寝ると胃酸が食道を逆流しやすいのです。左向きに寝る事で、この逆流を起きにくくする事になります。さらに、腸の中の食べたもの(消化物)の移動をスムーズにしてくれると言われています。
消化された後の流れとしても、重力によって大腸から便が移動しやすくなります。そして、目覚めた時の排便が促されやすくなります。
◇内臓の配置に合う
胃はまっすぐ食道が伸びていてそこから体の左側に振られてから左側に膨らむようにして在ります、すい臓も体の左側に伸びた形で在ります。
そして、体を右側にして寝るとすい臓に胃がもたれかかりやすくなるようです。もたれかかると、すい臓の機能を妨げる原因になりかねないようです。逆に体の左側を下にして寝ることですい臓への負担が減ります。
すい臓酵素の分泌を促し、胃液の流れを正常に保つことで規則正しい消化リズムが保ちやすいといわれています。
◇脾臓への負担の軽減
脾臓は血液中の赤血球の若さを保ったり、体の中に入ってきた病原菌や細菌と戦う抗体を作ったりといった働きを持っています。あまり聞かない臓器かもしれませんが、正常な消化機能やリンパ機能を守っているとても大切な臓器です。
脾臓は胃の左側にあります。体の左を下にして横になることで、重力で脾臓に体液が流れ込みやすくなります。そして寝ている間に脾臓が休みをとれることで、その分脾臓のパフォーマンスが上がると言われています。
◇昼寝の目覚めが良い
消化に良いことから、昼食後の昼寝に良いと言われています。起きた時の疲労感が抑えられることで、目覚めが良くスッキリとした気分になりやすいようです。
◇いびきを改善する
他人のいびきに困った経験は何度かありませんか?それに、閉塞性睡眠時無呼吸症候群に悩んでいたり、家族などに心配していたりしませんか?
仰向けで寝ると、重力で舌が気道を圧迫しやすいことがいびきの原因として挙げられます。左向きに限るわけではないですが、舌による圧迫を避けやすいです。
左側を向いて寝ると良いらしい8つの理由【睡眠 生活習慣】のまとめ
いかがしたでしょうか。
体の内臓の作りや配置などから、重力に逆らわないような向きの姿勢の方がより良いということのようです。
眠っている時間というのは、基本的に顕在意識がないのであっという間ですが、一般的に1日の約1/3は眠っています。その間に寝返りを打ちますから、ずっと体の向きをコントロールすることはできません。それでも、ちょっと横になる時や体調が悪い時などに少し気をつけてみると良いかもしれませんね。
注意点として、同じ方向を向き続けて寝ることは体に負担がかかるので寝返りをうつように人はできています。左側を下にして寝ると良いことも多々ありますが、人によっては逆に苦しいとか胃が痛むという人もいます。そのような点を考慮しつつ参考にしてもらえると嬉しいです。
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