ナツメグという名のスパイス。料理をする人であれは、知っているかな?と思います。が、やはりスパイスにそこまで興味がなければ名前くらいは知っているけど、そんなによく知らない、という人が多いのではないでしょうか。
そこで、今回はその「ナツメグ」というスパイスの特徴や使い方などをみていきましょう。
日々の生活にスパイスを③・ナツメグの使い方と注意点、効能8選
ナツメグの特徴
15世紀頃には、シナモン・胡椒・グローブと並び4大スパイスとして流通していたようです。
ナツメグは、高さ10メートルにもなる熱帯植物の木に実る、果実の中にある種子の中にある仁(ジン)がナツメグです。
ちなみに、その種子の赤い仮種皮を乾燥させたものはメースという香辛料になります。
ナツメグには甘い香りがあります。ナツメグの名前の由来は、nut(ナッツ:豆)+meg(ムスク)からきているといわれています。ムスクの香りに似ている(ムスクの香りのような)豆、というような意味を持つようです。その香りは、甘い・スッキリ・刺激的、というような表現をされています。
古くは、中国やインドやアラブ諸国では消化器系疾患の薬として使われていたり、頭痛薬や媚薬として使われてきたといわれています。
スパイスとしてだけでなく、ハーブやアロマオイルでも良く知られています。
現在の主な生産地は、東南アジアや西インド諸島などになります。
そして気を付けなければならない特徴として、摂取量を間違えて摂取し過ぎると死に至る事もある副作用を持っています。
ナツメグには、パウダーのものとホール(種子の形のまま)のものがあります。スパイス全般にいえますが、ナツメグもパウダーにすると、風味はどんどん減っていってしまいます。ホールのものを自分で摩り下ろした方が、新鮮で香りも良いです。
ナツメグの効能
ナツメグは、古くは国によっては薬として使われてきたり、アーユルヴェーダなどでもおなじみのスパイスです。ナツメグが持つといわれている効能には、どのようなものがあるといわれているのでしょうか。
1、健胃作用
ナツメグには、香りの成分とされるピネンという成分があります。ピネンには、胃の粘膜を保護し働きを正常に調整し、消化を促進する作用が期待されています。
風邪の時や、胃もたれの時などに良いとされています。シナモンと同じように、市販されている胃腸薬に配合されていたりします。
香りの成分とされているオイゲノールには、強い抗酸化作用や殺菌作用があり、生活習慣病予防の働きがあるといわれています。
腹痛や胃痛を抑える効果も期待されています。
2、腸内環境を整える
整腸作用を向上させ、消化吸収を助け、腸内の余分なガスが溜まった時のガス抜き作用があるといわれています。
3、体を温める
血行を良くして体を温めるのといわれていて、冷えによる下痢にも良いようです。
血流を良くして体を温めるという事で、冷え性や肩こり、生理痛の緩和にも良いといわれています。
4、貧血の緩和
ナツメグには、銅が多めに含まれています。血中の鉄分の働きを助け、増血に効果があるといわれています。貧血には、鉄分と一緒に銅も摂ると良いとされているので、ナツメグは助けになるのではないでしょうか。
5、口臭予防
ナツメグの抗菌作用により、口臭の予防に使われていたり、歯肉トラブルの改善にも効果があるといわれています。
6、デトックス
肝臓や腎臓に蓄積されやすい毒素を、デトックスしてくれ、腎臓結石の予防などにも期待されています。
7、リラックス効果
疲労回復やストレス軽減やリラックス効果があり、寝付きが悪い時などにも良いといわれてもいます。
8、鎮痛作用
ナツメグには、抗炎症作用があるといわれています。そして、鎮痛剤として使われてきました。炎症患部や腹痛などに使われていたようです。
関節痛や筋肉痛の時に、患部にナツメグを塗布するなどして使われています。実際う使うのであれば、パッチテストや医師に相談してからにする事をお勧めします。
その他
紅茶やコーヒーなどのカフェインを中和する働きがあるとされています。
ナツメグは、媚薬スパイスといわれるものの1つでもあります。早漏にも効果的という事までいわれていつようです。
ナツメグの注意点
ナツメグは、摂りすぎた時の副作用が強いので注意が必要です。
摂り過ぎると、動悸・口の渇き・めまい・嘔吐・痙攣・幻覚作用などを引き起こす恐れ、さらに肝障害を引き起こしたり死に至るケースもあるようです。
1度に5g以上摂ると良くないとされています。そんなに1度に食べる事はないかもしれませんが、気を付けましょう。
子宮収縮作用もあるといわれていて、妊娠中には控えた方が良いとされています。
ナツメグの使い方
ナツメグお使う料理として良く知られているで真っ先に思い浮かぶのはカレー、そしてハンバーグや肉料理ではないでしょうか。それらも含めて、いろいろとみてみましょう。
ナツメグの味や香りはというと、甘い香りと少しの苦味があります。そして熱を加えると、苦味が消え、甘みが強くなります。
肉・魚料理
ナツメグは、臭みを抑えてくれるので、ハンバーグやミートソースに代表される挽き肉料理や魚の料理によく使われます。
唐揚げにちょっと使ってみるのもお勧めです。
乳製品の臭いも抑えてくれるので、ホワイトソースを使った料理やポタージュなどにも良いですね。
野菜料理
ナツメグは、野菜の青臭さも抑える効果があり、甘みを引き出してくれますので、野菜料理全般に使えます。野菜炒めなどつくる際に軽く振ってみてください。
マッシュポテトやコロッケなどで、ジャガイモの臭みを押さえてより甘みを出すのにもよく使われます。
フランスでは、ナツメグとほうれん草を一緒に茹でてつくる、キッシュなどがあります。
お菓子やスウィーツ・ドリンク
ナツメグの香りを活かしてのクッキーやパン、プリンなどに使われます。
熱を入れると甘みがでるので、焼き菓子などによく合います。
ナツメグをコーヒーにシナモンと一緒にあわせたり、ホットミルクと混ぜたりして飲みます。ナツメグホットミルクは、眠れない時に飲むと良いようです。蜂蜜をお好みで混ぜても良いですね。
ナツメグまとめ
いかがでしたか?
ナツメグは、ビタミンやミネラルなどがバランス良く摂れる、独特の香りや甘みのあるスパイスです。
ナツメグの使い方のイメージは、臭みを押さえて香り付けや風味UPといったところです。
香りが強いので、入れ過ぎには注意ですし、副作用的にも入れ過ぎには注意です。
いろいろな料理に合いますので、ひと振りしてみて、好みの味になるかどうか試してみるのも良いですね。
〈スパイスの記事〉
日々の生活にスパイスを① ターメリック
日々の生活にスパイスを② クミン
関連記事
■シナモンの効果がすごくヤバイ!? スパイスの王様、シナモンの副作用と注意点
■「自然の力って凄い!! 蜂蜜とシナモン!! その効果15選!!」
■不死の飲み物!?蜂蜜のお酒「Mead:ミード」とは?美容と健康の4つのポイント
■レモンの蜂蜜漬けの7つの効果と、作り方・楽しみ方!
こちらも合わせてお読みください→Mellow Breathの使い方