日本では、あまり馴染みのなかったスパイスですが、どこか東洋的に言えば、漢方や医食同源という言葉に近いものを感じたりもします。
今回は、スパイスからカレーを作る!のテーマから、日本でもよく知られているターメリックの効能や使い方のポイントなど、基本的なことをまとめてみましょう。
Contents
日々の生活にスパイスを①・ターメリックの特徴と注意点、効能8選
ターメリックは、インドが原産の野菜で、インドでは伝統医学で知られるアーユルヴェーダや、インドでの料理全般によく使われます。古くは、悪魔よけの力があるとされてきた経緯もあって、インドではいろいろなスパイスの中でも、最も神聖な植物の一つとされてきたようです。
見た目も似ていてるように生姜の仲間で、ターメリックの根の部分が収穫され使われます。日本ではウコンとも呼ばれ、ターメリックは英語での呼ばれ方です。
スパイスとしてよく見る粉末状のターメリックは、ターメリックの根(生姜と同じような見た目で、切り口が黄色です)を茹でてから乾燥させて、挽いたものです。
粉末状のターメリックは、色はほぼ変わりませんが、香りは短期間でとんでしまいます。粉末にする前のターメリックはとても硬いので、挽くのはだいぶ手間ではありますが、やはり挽いてからは早めに使うほうが香りは出ます。
ターメリックの使われ方
主に、黄色く色をつける着色のためや、香り付けに使われます。
ターメリックの香りには土臭いような独特の風味が混ざっていて、その土臭さをとばす為に火を入れます。その為に、料理で使う時は早めに入れますし、もしくはフライパンで煎ってから使うなどします。
日本でターメリックといえは、カレーが真っ先に思い浮かぶ方が多いのではないでしょうか。カレーと一緒にターメリックライスもそうですね。
他にもいろいろな使われ方があって、インドなどではベジタリアン料理などの野菜に良く使われます。豆料理にも良く使われます。
もちろん、魚にまぶしてソテーにしたり、肉料理なら挽肉に練り込んでハンバーグにしたりなどというのも美味しそうです。シチューなどの煮込み料理や、ソースやドレッシングにも良く使われます。日本では、たくあんを付ける時に使われます。たくあんの黄色はターメリック(ウコン)の色が元ですね。
基本的には、どんな食材とも相性が悪くありません。なかでも、相性が良いといえば、ガラムマサラというスパイスで、一緒に使うと美味しく仕上がりやすいです。
ターメリックは脂溶性です。ターメリックライスを作るときなども、まず油とターメリックで米を炒めてから炊きます。
インドでは、料理をする時に油を通す事が大きな意味を持っていますが、それとは別にもターメリック自体の性質上、油をよく使うことになります。油の摂取量や油の種類には、特に日本人としては気を付けましょう。
→食用油の摂り方について
ターメリックの効能
日本では、ターメリックは二日酔いの予防や解消に良い、というイメージで知られていることが多いようです。ターメリックに含まれるポリフェノールの一種のクルクミンが、いろいろな力を発揮してくれるようです。
クルクミンは、肝機能の増進、抗酸化、解毒、抗菌といった作用を持つといわれています。クルクミンは脂溶性ですので、それだけでは体には吸収されにくく、排出されます。
ターメリックとしては、上記の作用以外にも、抗血栓、健胃、鎮痛、コレステロール値抑制などの作用があるといわれています。
インドでは、消化器系疾患や皮膚疾患の薬として重宝されてきました。ターメリックの効能に関しては、はっきりとした科学的なデータは少ないのですが、アーユルヴェーダなどでは、そのような効果があるとされているようです。
ターメリックの注意点
摂取量や状況は不明とされていますが、ウコンによる肝機能障害、クルクミンの大量摂取による肝臓の脂肪変性の報告があるようです。
鉄分が豊富に含まれているものが多いので、鉄分の食事制限などを受けている方には、注意が必要です。例えば、、胆石治療中の方など、注意が必要な方がいます。
強化されていたり、大量に成分が含まれているようなサプリメントなどは、気を付けて摂取するようにしましょう。
ターメリックの着色力はなかなか強力で、食器やしゃもじなど、素材にもよりますが、黄色くなってしまって取れにくくなったりするので、気になる方は気を付けましょう。
春ウコンと秋ウコンの違い
秋ウコン
ウコンといえば、クルクミンと精油成分が注目されているようですが、秋ウコンは、春ウコンに比べてクルクミンが約10倍以上あるのが特徴です。
精油成分(エッセンシャルオイル)とは、植物に含まれる成分で、香料としてだけでなく抗菌作用や様々な健康効果があるといわれている事から最近注目されています。医療分野でも、専門的な基準などもあるようです。
ターメリックといわれスパイスに使われるのはこの秋ウコンで、日本でウコンといえは、秋ウコンの事を指している事が多いようです。
春ウコン
春ウコンは、苦味と辛みが強いく、秋ウコンに比べて、クルクミンの含まれる量が少ないですが、精油成分を秋ウコンに比べて約6倍含んでいるとされています。
ウコンは何種類かあるのですが、総合的にバランス良く含まれているのが春ウコンだといわれています。
違いを書き出しましたが、まだまだ分らないことも多く、春ウコンと秋ウコンは、違いも使い方も研究者によってもまちまちなところが多いようです。分かりやすいところでは、クルクミンが豊富な秋ウコン、精油成分が多いのが春ウコンといったところでしょうか。
ターメリックのまとめ
ターメリックは、スパイスとしては良く知られている方のものですが、やはりまだ日本では馴染みが薄いといえるでしょう。それでも、ターメリックは、実はたくわん漬けに使われていたりなど、日本でも馴染みがあったり、カレーに入れるスパイスとしてはメインのスパイスと言って良いでしょう。
春ウコンと秋ウコンでは、含まれるクルクミンや精油成分の量が違うことなどで違いが出てくるようです。
二日酔い予防などのドリンク剤のイメージが強いですが、スパイスとしてカレーにはもちろん、いろいろな料理にも使ってみてはいかがでしょうか。
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