蜂蜜にもいろいろな種類がありますが、どこにいってもどのメディアでも別格扱いのマヌカハニー。
何が一体そうさせるのでしょうか。
危険性もあるのではないかと言われてもいますし、どのような特徴や味なのか、そしてどのように食べると良いと言われているかをみてみましょう。
マヌカハニー(マヌカ蜂蜜)とは
特徴
マヌカハニーは、ニュージーランドにある「マヌカの木に咲く花」から採取されてできた蜂蜜です。マヌカの木はニュージーランドの先住民であるマオリ族にとって、「聖なる癒しの木」とか「復活の木」という意味の名前がついた低木です。
マヌカハニーは普通の蜂蜜よりもとても強い抗菌作用があるとされています。「奇跡の蜂蜜」と呼ばれることもあるようです。
マヌカハニーが採取されるマヌカの花は、ニュージーランドで約4週間しか咲かないので、採取量が限られるのでとても貴重な蜂蜜です。
一般的な蜂蜜にもとても体に嬉しい効果があると言われていますが、マヌカハニーはそれ以上に強い作用・効能を持っていると言われています。
味
清涼感を感じさせ、クセがあって濃厚な香りとコクがあります。食感は標準的な蜂蜜に比べると粘りがあります。キャラメルに香りが付いているような味です。色は、ピーナッツバターのような色や見た目で、成分が強いものほど色が濃い傾向にあるようです。
マヌカハニーのちょっと声を大にして言いたい期待の効果・効能
1、ピロリ菌、消化性潰瘍などの胃腸疾患の改善
ピロリ菌以外にも、大腸菌・腸球菌・化膿レンサ球菌・黄色ブドウ球菌などの腸内細菌の殺菌に効果的だといわれていて、逆に乳酸菌などの善玉菌を活発化させるといわれています。
2、整腸作用
消化器粘膜の保護作用や悪玉菌を減らし善玉菌を活性化させるといわれています。
3、口内炎、歯周病などの防止・改善
口内炎の民間療法として古くから認識されていて、口内炎ができた時にマヌカハニーの効果がわかり易いかもしれません(普通の蜂蜜でも効果的)。虫歯菌ミュータンスの抑制や、歯垢や歯肉炎の抑制に効果的だといわれています。
4、喉の痛み、鼻づまりの改善
マヌカハニーは、抗菌作用だけでなく炎症を和らげる作用もあると言われていて、喉が痛い時には食べると痛みを和らげてくれるとされています。
鼻づまりのときは、白湯などやホットミルクと一緒にマヌカハニーを食べると鼻づまりの改善に良いといわれています。
5、副鼻腔炎の予防・改善
副鼻腔炎を引き起こす菌の殺菌にマヌカハニーが効果的だという研究結果があるようです。他に、シドルハニーにも効果はあったようで、クローバー蜂蜜や蕎麦の花蜂蜜には効果はなかったとの事です。
マヌカハニーを使った副鼻腔炎などの改善は、科学薬剤の抗生物質よりも効果的だともいわれています。
副鼻腔炎の治療には、マヌカハニーを食べるだけではなく、重曹・蒸留水・無添加の塩なども使って行うようです。
6、風邪、インフルエンザの予防
インフルエンザウイルスの増殖を抑える働いがあると、2014年に長崎大学から論文が発表されています。普段から食べていると、風邪やインフルエンザの予防に期待できそうです。
7、切り傷、火傷の治療・肌のケア
マヌカハニーの抗菌力(緑膿菌の殺菌に効果的とされています)と、傷口を乾燥させない状態を作ること(傷口は乾燥させない方が治りが早いという認識のもとです)、治りが早くなると考えられています。
傷口が湿っている状態では、雑菌が繁殖しやすいところを、マヌカハニーが抑えるということのようです。
8、ニキビやお肌のケア
マヌカハニーが持つシリング酸メチルという抗酸化物質には、表皮細胞などの保護作用があるとされ肌の保湿効果や肌荒れの改善に優れた効果を期待できます。さらに、マヌカハニーの抗菌作用はニキビのアクネ菌にも有効だといわれています。
ニュージーランドの先住民のマオリ族は、紫外線による肌のダメージ回復、マヌカハニーを塗っていたそうです。コラーゲンなどの生成を助けシミやシワにも効果があるともいわれています。
9、二日酔いの防止・改善
ハチミツは二日酔いに良いといわれていますが、マヌカハニーはさらに効果的だといわれています。
二日酔いの原因にはいろいろ考えられますが、代表的な原因や症状、「アセトアルデヒドのよるもの」と「脱水症状によるもの」と「低血糖症によるもの」の3つがあります。
アセトアルデヒドによるものは、しじみやナッツ類(アーモンドがおすすめです)を摂ると良くて、脱水症状によるものはスポールドリンクなどが定番です。
マヌカハニーが改善してくれるのは、低血糖による二日酔いです。
これは、肝臓が優先的に過度のアルコールを分解するために働き、肝臓の大切な働きである糖分やたんぱく質を体内へと供給することが後回しになってしまいます。それによって、体中に充分なエネルギーが行き渡らなくなり、頭痛やだるさなどの症状が起こります。
これを改善するには糖分を補給することが大切になります。そこで効果的なのが、マヌカハニーだといわれているのです。
分解する手間のかからない糖分により即エネルギーを補給でき、パントテン酸などの働きも重なりアルコール分解を助けます。優れた抗菌力や抗炎症力なども味方してくれます。
レシピは、
コップ一杯の水や炭酸水+スプーン一杯のマヌカハニーです。(レモンの絞り汁を加えるのも良いです)
お酒を飲む前に、マヌカハニーをスプーン一杯食べておくと二日酔いの予防や悪酔いの予防に効果的といわれてもいます。もちろん、飲み過ぎないことが一番です!
10、自律神経失調症の予防・改善
マヌカハニーには、高いリラックス効果だけでなく免疫の向上やホルモンバランスを正常化する働きも持っているといわれています。
それによって、マヌカハニーを継続的に摂ることでストレス耐性が強くなると考えられています。マヌカハニーの整腸作用も、腸内環境の改善による疲れにくさや腸による幸せホルモンと呼ばれるセロトニンなどの分泌につながります。
マヌカハニーを牛乳と一緒に食べると、さらにセロトニンやメラトニンの分泌を助けるといわれています。
→■腸内環境を整えるために知りたい、「第2の脳」と呼ばれる腸の7つの働き
もちろん、マヌカハニーを摂ることだけで治るということではなく、体調やストレスに大きく関わる自律神経失調症の改善には日々の生活や食の見直しをすることが大切です。その見直しのきっかけにマヌカハニーを活用するのはとても効果的といえるでしょう。
マヌカハニーによるこれらの作用は、一般的な蜂蜜にあるグルコン酸という強い抗菌作用がある成分やそれ以外の成分や栄養に加えシリング酸メチルという抗酸化物質やメチルグリオキサールという成分が大きな要因の1つといわれています。
マヌカハニーといえば注目される物質メチルグリオキサールとはどのようなものなのでしょうか。
メチルグリオキサールとマヌカハニー
メチルグリオキサールは、研究が盛んに行なわれるようになってきたところ、ということでまだまだ解っていないことも多いようです。
恒常性維持に大きな役割を担っていることは否定できない重要な物質。化学薬剤の抗生物質・抗ウイルス剤・抗がん剤などとは異なる作用メカニズムによる、抗菌・抗ウイルス・抗がん活性などの能力を持つ物質として、大いに期待され研究されているようです。
選別作用がすごい!
異常細胞や有害菌類に対しては抗菌作用があるのに、正常細胞や腸内細菌の善玉などの有用菌には抗菌作用がないという(なんて都合の良い!)ことは、ニュージーランドで長い年月マヌカハニー民間療法が行なわれていることから、実証されているといわれています。
メカニズムとしては、正常細胞などは酵素グリオキサラーゼによってメチルグリオキサールの影響を無効化するのですが、有害菌類などはこの酵素グリオキサラーゼの生産量が充分ではないのでメチルグリオキサールを無効化できず、その結果エネルギーを得ることができずに死滅に至る、と明らかになってきているようです。
ある動物実験では、メチルグリオキサールを摂取した後に腐食製剤を与えても消化器にダメージがなかったという結果があり、消化器粘膜に対して有害なものをプロテクトして修復する作用もあると認知されつつあるようです。
この、人にとってとても都合の良い性質である、有用菌と有害菌・病原菌・異常細胞とを区別できるところが、化学薬剤の抗生物質や抗ウイルス剤などとは違って、人の体には嬉しいところです。
注意点
メチルグリオキサールの危険性(毒性がある物質といわれています)もよくいわれており、賛否両論ありますが決め手はないようです。1つの成分の特徴は、良くも悪くもその食べ物の一側面です。マヌカハニーにも他の食べ物にも、1つの栄養素だけでなく様々な栄養素や物質が含まれており、そのバランスや複合的な要素が大切です。
お酒が百薬の長と言われていても飲みすぎてはいけないのと同じで、どんなに良いものも摂りすぎてしまえばよくないものです。ハチミツの1日の適正摂取量は体格体質等の個人差はありますが、大さじ数杯までとそれほど多くはないですし、マヌカハニーの歴史においてそれくらいの摂取量で問題が起きているわけではなさそうなので特に問題ないように感じます。
そして、ハチミツは1歳未満の赤ちゃんは食べてはいけないので注意が必要です。
食べ方紹介
効果的な食べ方
マヌカハニーをティースプーン一杯くらいをそのまま食べる。その時、口の中でゆっくりと舐めて、口の中に広げるようにして味わいましょう。すぐに飲み物を飲まずに、口の中にマヌカハニーが残っている感じが良いです。
食べるタイミングは、食前など空腹時が良いと考えられています。
金属のスプーンより木製のスプーンが良いといわれています。金属のスプーンだと抗菌効果が弱くなる可能性があるとのことです。
熱を加えても、メチルグリオキサールは熱に強いのですが、ビタミンやミネラルは減ります。できるだけ40℃以上の熱を加えない方が良いともいわれています。
味が苦手なひと、楽しむのが優先の食べ方
1、ヨーグルトと食べる。
2、ホットミルクと食べたり、ホットミルクに溶かして飲む。
3、トーストに塗る。一緒にココナッツオイルやバターを塗ったりして食べる。
4、白湯と一緒に食べる。
他の蜂蜜と同様、味を楽しみつつ、色々試してみて、あなたに合う食べ方が見つかると気分が良いですね。
マヌカハニーとは、まとめ
薬のように扱われているようにも感じますが、あくまで食べ物として楽しむのが大切です。食べ物自体が一番体にとって大切な栄養源ですから、食べ物だけで薬いらずの栄養の摂り方ができれば最高です。そういう意味でもマヌカハニーは、素晴らしい食べ物のようです。
マヌカハニーの素晴らしさは、経験的なものが先行してい、化学的な根拠がまだ少ないのが現状でもあります。「効果があるようだから、立証しよう。」ということで研究がされているわけですが、もっと研究をしてもらって、マヌカハニーの能力を証明していただきたいところです。
お値段もそこそこしますが、1日スプーン一杯ずつぐらいなら1日あたりに計算するとそれほどではありません。珍しい貴重な蜂蜜食べてみよう!、というお試し感覚で食べてみて、それでもし美味しい上に体や心の調子が良くなるのだったら、毎朝の一口や1日の終わりのリラックスタイムやティータイムに最高のアイテムが見つかったことになりますね。
TCNのストロングマヌカハニーについてはこちらで詳しく書いたので読んでみて下さい。
→TCNのストロングマヌカハニーとは
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