数年前にとても感慨深い経験をしました。それをここに保存しておきたいと思います。
-以下が本文-
命の天秤が動いた瞬間
昨晩、川に落ちて動けないでいるおばあさんを助ける事ができました。
誰も通らない所なので、僕が気付かなければ一晩中その川の中…いやいつまでも気付かれなかったかもしれません。本当、気付いて良かった。
ほぼ1人暮らしのおばあさんなので、家に居ないことに気付かれるのもいつになる事か…。今は寒い冬。想像するだけで涙が出そうになる。
『何で気付いたんだろ???』
辺りが薄暗くなった頃家に帰ってきた僕は、玄関の前で取っ手に手を掛けながら耳を澄ませた。
あの時間あの状況で、聞こえてきた音に何故か耳を澄ませた。
なんだか心に引っかかる音だと微かに感じた。
しばらく空を見上げて音の元を探した。
だんだん声に聞こえてきた。何の声かまでは分からない。その声らしき音の方に歩いて行った。
そこではっきり聞こえたのが、僕の父の名前だった。パーティー効果というやつかな、父の名前を呼んでいるのがはっきり分かった。そして、父の名前の後に「助けて!」と続いている。
それでも何処から聞こえるてくるのか分からなかった。
おばあさんの声だとは認識したから、声を掛けた、何と声を掛けたかは覚えていない。
そうしたら、
「川に落ちた…」
というような事を言っているのが聞こえ、走り寄った。暗いからよく分からなけどそれ程水位がない事は想像がついたからとりあえず川に降りた。
そこにおばあさんはうずくまっていた。
すぐに川の上まで担いで上げた。途中からは土手だったので後ろに回って脇を抱えて引きづり上げた。
その後の詳細はハショるけど、救急車を呼んで身内の方に連絡を取った。
【本当に気付いて良かった(>人<;)】
気付かなかったらと思うと本当に不思議な気持ちなる。
どこに境界線があったのか…。
些細な些細な線だと思う。あのまま通り過ぎていた可能性の方が明らかに高い事が自分では分かるから。
その、「命の重さ」と「生死を分けるとても些細な事」。
重さと軽さ。
昨日のあの音に立ち止まり耳を澄ませた瞬間。
そこから人の声だと認識するまでの時間。
そこで天秤は動いた。
本当に気付いて良かった。気付かせてもらった事に感謝の気持ちで心が震えます。
良かった。見つけてあげる事ができて良かった。
日々の些細の積み重ねも大切。たまに些細が大事にまで直結する。そうあらためて感じました。
その数年後、灯油の配達中に父が脳梗塞で意識を失い倒れました。それは、休憩によった給油所で椅子に座った時だそうです。
運転中じゃなくて良かった。座っているときで良かった。周りにすぐに救急車を呼んでくれる人がいて良かった。父は、仕事は続けることは出来ませんでしたが存命して、家で少し早い老後を過ごしています。
どちらも不幸中の幸いだから、その不幸を嘆きたくもなりますが、それにしても、ただの偶然だとしても、その偶然に感謝の気持ちでいっぱいです。
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