いろいろなところで見聞きして、ココナッツオイルがとても体に有益だといことは分かりました。でも、体に良いとされているものだからって、なんでも良いというわけじゃないのがこのご時世です。
ココナッツオイルと呼ばれるものにもピンからキリまでありますし、値段が高ければ良いというわけでもないのです。
どんな種類や違いがあるのかを学んで、自分に合うものを自分で選んで使って行くことができるようになりましょう。
◇ココナッツオイルの種類や違い
ココナッツオイル(RBDココナッツオイル)
ココナッツオイル・RBDココナッツオイル通常よく売られているココナッツオイルです。精製されたココナッツオイルです。効率よく作るために、乾燥させたココナッツからオイルを抽出します。その時に臭いが出てくるで、漂白や脱臭といった加工(精製)が施されます。それによって・・・
1、ローコスト(値段が安い)
2、香りが少ない
3、色がきれい
という特徴があります。
臭いや色のムラが少なく価格も抑えられるので日本人には使いやすいと言えるでしょう。香りが抑えられていることで料理に使いやすいのです。
注意点
精製の方法に注意が必要です。化学溶剤で精製する場合、一緒にビタミンや風味・香りなども少し損なわれてしまうからです。
一般的な植物油も同じような精製をしているので特別不健康というわけではありませんが、「健康や美容」のためのココナッツオイルを求めているのであれば、避けた方が良いかもしれませんね。
ただ、誤解のないようにお伝えてしておきますが、石灰などの天然素材で精製して化学溶剤などの使用を控えたものもあります。オーガニック製品もありますし、コールドプレス製法の物もあります。最近では有機的な行程で香りを除去したココナッツオイルなどもあります。
ちなみにRBDココナッツオイルとは、
『R(refined 精製)B(bleached 脱色)D(deodorized 脱臭)したココナッツオイル』
という意味です。
バージンココナッツオイル
各メディアなどで取り上げられている「体に良い・美容に良い」ココナッツオイルとは、バージンココナッツオイルを指していることが多いはずです。生のココナッツを使って、化学溶剤を使わずにオイルを抽出しています。それによって・・・
1、コストは高め
2、香りや風味がある
3、素材本来の栄養素がそのまま詰まっている
という特徴があります。
熱を加えない料理やドレッシングなど風味を活かす使い方が向いています。
注意点
注意というほどではないかもしれませんが、製品によっては熱を加えて圧搾しているものもあります。
エクストラバージンオイル
バージンココナッツオイルの中でも、特に香りが良く質が良いとされる最高グレードです。
注意点
日本ではエキストラバージンオイルの表示基準がないので、海外での話になります。
◇製法の違い
低温圧搾(コールドプレス製法)が良いとされています。低温圧搾(コールドプレス製法)は、ココナッツの果実に熱を加えず、じっくり圧力をかけて原液を搾りとる製法です。製品によっては効率を上げるために熱を加えているものもありますので注意してみてください。
できるだけ新鮮なココナッツを丁寧に圧搾しているものを選びましょう。
そして圧搾後に、発酵分離法か遠心分離法という2種類の抽出方法のどちらかでオイルを抽出します。その2種類の違いは下記の通りです。
遠心分離法
遠心分離機にかけ、油とミルクに分ける製法
効率が良いのですが、オイル以外の余計な成分も抽出してしまいオイルの純度が下がったり劣化しやすくなったりすることがあります。
発酵分離法
伝統的な技法。約40℃の温度でじっくりと発酵させる製法です。純度の高いオイルを抽出することができるので、劣化しにくく栄養価も高いものになります。
どちらかといえば発酵分離法の方が品質の高いココナッツオイルだと言えるでしょう。ただ、分離法まで把握するのは難しいかもしれません。(コールドプレス製法)だということがわかる製品は多いのでその点は選びやすいです。
◇産地と安全性の違い
おすすめはフィリピン産とスリランカ産?なんと、フィリピンには「ココナッツ省」なるものがあります。生産者への技術サポートや品質の管理などを国をあげて行っています。
スリランカは「ココナッツオイルセンター」が世界で初めて設立された国で、オーガニック認定については、世界でも基準が高いといわれています。
高い木の上にある硬い果実ですから、有機栽培という事でどれほどの違いがあるのかはなんとも言えませんが、品質の高さという点では世界基準のオーガニック認定を受けている方が安全性は高いと言えるでしょう。
オーガニック認定のものかどうかは、ラベルにオーガニック認定マークがあるかどうかで判断できます。
◇ココナッツオイルの使い分け
製品の違いによる品質の違いの確認は必要ですが、ココナッツオイルとバージンココナッツオイルという点ではあまり神経質にならずに、上手に使い分けをするのが良いですね。
RBDココナッツオイルを使うなら調理油に
ココナッツオイルは熱に強く高温で加熱しても酸化しにくく、臨界温度(脂肪酸の種類によって特有の有害物質が発生します)は200℃と言われています。一般的な揚げ物は160〜180℃くらいです。トランス脂肪酸の影響を心配することもないですし、脂肪として蓄積されにくいなどの中鎖脂肪酸の特徴もあり香りも弱いので炒めものや揚げ物には適しています。
この場合、コストパフォーマンスが良く香りの少ない普通のRBDココナッツオイルを使う方が良いのではないでしょうか。一般的な植物油に代用するだけでもずいぶん良い効果があると言えます。安くても、化学溶剤を使わず水素添加などしていない製品もあります。
普段の調理用油などに取り入れたいんだけど・・・と思っていたのであれば、ココナッツオイルは使えます。
バージンココナッツオイルは飲み物やドレッシングに
バージンココナッツオイルがココナッツオイルと違うのは、よりナチュラルだということと香りがあること、熱によって失われていない栄養素が残っているということなので、手軽にコーヒーや紅茶に入れたりドレッシングに使ったりするのが手軽で良いと思います。
◇ココナッツオイル選び方まとめ
バージンココナッツオイルじゃないとダメだということではないようです。バージンという名が付いていなくても、生産の仕方さえチェックすれば少しでも安く手に入れることが出来て、調理油として一日に何品か、それとも一週間に何日かは使うことができます。
そして、オイルを生で使うような場合にはバージンココナッツオイルやエクストラバージンココナッツオイルを使う。というように使い方によって分けて使うと経済的にも良いですし、無理に高いココナッツオイルを買って使わなくなってしまっては残念です。
自分に合ったものを選んで、上手に使い分けましょう。
ココナッツオイルを摂取する上での注意点がありますので、こちらに書かれている注意点もご確認ください。
→■「ココナッツオイルがすごい!7つの効能」
ココナッツオイルを普段の生活に取り入れる方法なども、こちらにまとめてありますのでチェックしてみてください。
→■「ココナッツオイルを簡単に!普段の食生活に取り入れる5つのレシピ」
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