物々交換から始まりお金のような物が使われるようになってから、本格的に現在のお金に近い性質を持つようになってきたのはどういった流れだったのでしょうか。
この金属貨幣から鋳造貨幣への変化、そしてそこからの貨幣のとらえ方の変化は、お金の意味を知るには重要なポイントの一つだといえます。
金属貨幣
物を使った貨幣は、持ち運びが大変だったり腐るなどして品質が下がる事で、価値が下がってしまうなどの不便さやデメリットがありました。そんな中、鉱石から金属を摂って加工する技術が発達してくると貴金属がお金として使われるようになってきます。
金属は腐ったりしにくく持ち運びもしやすい上にその金属自体にも価値があったりと、貨幣としての適した性質があります。
そのような特徴もあって、長い年月を経て世界中のあらゆる地域で金・銀・銅などがお金としてつかられるようになりました。これを、金属貨幣といいます。
そして、この金属貨幣の1番の特徴である腐らないということによって、貯蔵しておくことがお金の大きな1つの機能になりました。
金属貨幣は、あくまで素材が貴金属というだけで今のようなコインではなく、重さや純度などにバラツキがあるので交換の際には重さを量ったり純度を調べたりする必要がありました。
そこから登場してくるのが大きさや重さや純度を決めてつくられたお金、鋳造貨幣、そうですお馴染みのコインです。
鋳造貨幣
鋳造貨幣が広く使われるようになったのは紀元前6世紀頃といわれています。
貴金属の大きさや重さや純度の基準ができた事で、より一層交換価値の基準としての役割が強くなりました。
それによって、食べ物や道具や衣類などのいろいろな分野の物(商品)の価値を、貨幣の価値(数字)という一定の物差しで測れるようになりました。それは、貨幣に対する信頼が強くなったという事でもあります。
精度が高くなったからこそ信頼の為の信頼が求められ、誰でもが貨幣を作るのではなく国王や貴族などの権威のある人達に貨幣をつくる権利が集中するようになりました。
この、貨幣を発行する権利が時の権力者に集中する事で、お金は支配の為の道具、という側面を強めて行くことになります。
ここからが本格的に「お金に支配される人たち」の世界が始まって行くことになります。
♦︎お金の成り立ち② お金で支配する人される人たちの始まり【相場】のまとめ
いかがでしたか?
貴金属の塊を使った金属貨幣の安定性と信頼性から、より一層の安心や信頼性を求める事になるのは、人間の精神構造上当然ともいえます。
ところがそれによって、その便利さの為につくられてきたお金に支配される事になるという世界が始まる事になりました。
そして、貯蔵できる事から更に便利さを求めることで次のステップへと進んでいくことになります。
〈注意〉
お金の歴史は各地域でそれぞれに違いがあります。ここでは簡単に流れをまとめた内容になっておりますので、正確な事を知りたい場合は専門書などでご確認ください。
〈関連記事〉
◆お金の成り立ち① お金で支配する人される人たちの始まり
《こちらも合わせてお読みください》
→Mellow Breath(メローブレス)の使い方
→編集部NOTE : メローブレス 3つの裏テーマ